自分にとって一番合う場所を選ぶ
「いずれは田舎に移住したいけれど・・・。」住む場所を移すということは、距離や環境が変わるほど新しい世界が広がっていて、大変な面もたくさんあります。移住された方の中には、海外から来て生活をされている方達もいらっしゃいます。アメリカのノースカロライナ生まれのアンナ・ロディコさんもその一人。仕事をきっかけに篠山へ移住して来られ、今はご結婚されて旦那さんと二人の子ども達と日本の田舎暮らしを楽しんでいます。
“アメリカの大学を出てから少し働いて、メキシコやグアテマラを旅行していました。その後、次はどこへ行こうかと仕事を探していたら日本のEnglish Schoolを見つけて。他の国のSchoolに比べて、家族経営で、有機農法で田んぼや畑もやっていたりとユニークなところが気になりました。”
家族経営の小さな会社。守ってくれる大きな後ろ盾はなくても、自分たちで考えて選んでいける「余白」がそこにある。高校生の頃から有機農法に興味があり、環境問題に対して何かアクションが起こせないかと思っていたと話すアンナさんにとっては、その選択が納得のいくものになりました。
何でもできるおばあちゃんになりたい
“篠山の大好きなところは、農村の伝統的な暮らし。特におじいちゃんおばあちゃんは凄くて、なんでもできる。90歳になっても畑を耕したり、健康でとっても元気で、ああいうおばあちゃんになりたいなって思います。”
自分で食べ物を作ったり、家を工事したり。日々の生活を自分で自由に作っていきたい人たちにとって、田舎暮らしはとても楽しいものになるかもしれない。「何もないから、余白がある。」自分たちで生活に必要なものを作って、村の事を考えてきたおじいちゃん、おばあちゃんは80歳になっても90歳になっても、元気に笑っていました。
インターナショナルデモクラティックスクール
そして今年から、アンナさんとご主人は新しい取り組みを篠山市で始めます。屋根が落ち、床が抜けた丘の上の空き家を買い取って、約1年半かけてリノベーションしたご自宅で、自由にのびのびと自然の中で子ども達が学ぶ、デモクラティック(民主主義の学校の事で、子ども達自身が学校の運営を決めるスタイル)スクールを始めます。
“もともとバイリンガルの教育をしたいと思っていたのと、自然や大人とも触れ合って、自由な学びを子どもにはしてほしいと思って。それから、自分たちで自分たちの事を深く考える力を育てたいなと思っています。”
大人も子どもも「自分たちで自分たちの事を考えるまち」。一人の意見に耳を傾けることができるくらい密なコミュニティが今も残されているから、田舎では一人一人が主体的に自分たちを取り巻く環境を良くしていこうとする。この新しく小さなスクールでも、自ら考え・自由に創りだす事を子ども達と一緒に楽しく考えている、これからのアンナさんが想像できた。
プロフィール
名前:Anna Lodico(アンナロディコ)
性別:女性
年齢:31歳
家族:既婚、こども2人で4人暮らし
所属:「English School LABO」「一般社団法人 colorful beans」
移住:2009年1月
出身:アメリカ・ノースカロライナ
移住前の居住地:メキシコやグアテマラ等旅の途中