・靴職人・デザイナー・ライター・子育てママ
現在は主に4つのお仕事をしています。主人がハンドメイドの靴を作りお店を営んでおります。私は、主人の事業のサポート、株式会 いなかの窓でデザインを勉強させてもらいながら仕事をしています。そして、株式会社 ご近所でブログを書くライターとしてのお仕事です。あと、子育てと、きちんと主婦業も頑張っていますよ(笑)
・Handmade Shoes Nelio
https://nelioshoes.jimdo.com/
・Access : 兵庫県篠山市西本荘2-1(旧雲部小学校内 2F)
主人は、職人気質なので仕事へのこだわりが強いんです。靴を作るのにも、一つ一つ丁寧に大切に作るので、一足作るにも時間がかかります。それに、集中すると他の所に手が回らなくなってしまって。それなら私が接客と商品の宣伝広告を担当して、主人を支えたいと思いました。そういった経緯の中で、今私に必要なスキルとして、デザイナーやライターとして学びたいと思い、(株)いなかの窓、(株)ご近所で勤めながら勉強させていただいています。
・海外暮らし、都会暮らしを経て、田舎を選ぶその「理由」
私は、大阪で生まれて父親が海外の大学に入れたいという想いから、ニュージーランドに渡って10年間生活していました。でも、私は日本が好きだったので、大学卒業後日本に帰国し結婚しました。仕事は商社OLをして、そこから手に職をと思い、調理師免許を取り、飲食店で働いていました。しかし、飲食のお仕事は時間が不規則で。自分たちの家庭が疎かになってしまうのが嫌になり、丁度そんな時に妊娠していることがわかりました。妊娠したタイミングで、どこで育てたいのか?という事を考えました。ニュージーランドも田舎で、ゆったりとした環境だったので、交通量の多い都会よりは、子供が木の枝を持って自然の中で遊んでいることをぼんやりイメージしていて、やっぱり田舎がいいなと思いました。
主人は元々、証券会社で働いた後に退職。靴の勉強をして色々な所で修行後に独立。現在は、篠山市雲部の、閉校になった小学校を再利用した教室を一つ借りて店舗を構えています。私の妊娠がわかった時主人は、神戸で自宅兼工房として働き、生活していました。しかし、このまま都会で生活していても、都会に埋もれてしまうんじゃないかと思うことがありました。色んな人に相談をし、篠山を知り、「篠山っていい感じやなー」って最初は軽いノリで来ました。親類がいるなど、そういったゆかりは全くないです。
現在、お腹にいた子は2歳半になり、こっちに引っ越してきて丸3年経ちました。篠山で主人の仕事、そして子育ても、田舎での生活にも馴染み、本当に今では移住して良かったと思います。
・「自分を満たすこと」の大切さ
仕事や子育てなど色々な事をしていると、どれを優先に考えるのか?と、すごく悩んでいた時期がありました。まず最初に子供のことを考えて、次に旦那さん、最後に私自身のこと。普通は、息子と旦那さんを優先してしまいますよね。でも、自分が元気で満足していないと子供にも良く接してあげられないんじゃないかと思ったのです。
まず、「自分を満たす事で、人に優しくできる。」それに気づかせてくれたのが主人なんですよ。子育てが大変で私が辛い時に。主人に「まず、自分やで。」って。あの一言で、すごく救われたのを今でも覚えています。自分を犠牲にして子供の相手しててもダメだよと、色んな事を考えさせてくれるきっかけをくれました。子供にも、「お母さん自由にしてんな。自由でいいねんな。」って思ってもらえらた嬉しいです。
・私がやりたいこと「家庭を支えること」
私は、デザイナーになりたい!とかライターになりたい!とは思っていませんでした。デザインは高校の授業で少し勉強していました、ですが実際に主人の仕事を手伝うにあたり、もうちょっとデザインの勉強したいなと思いました。どんなに良いものでも、伝え方が下手だったら伝わりません。伝え方が良いと売れている物は沢山ありますよね。主人がせっかく良いものを作ってるから、キチンとした伝え方を勉強したいと思いました。「家庭・主人を支える」といった根っこがあって現在の働き方があると今は思います。
もともと保守的で、自分から動けなかったんですよ。”どうせ自分なんて”という気持ちがあり、自信もありませんでした。でも現在の環境、仕事での関わり方は、”私でいいんや”と思えるようになりましたし、皆さまが本当に良くしてくださいます。「自由でいいんだ」て思えるようになりました。だから今後は旦那さんに対しても、こういう風にしたらどう?などビジネスパートナーとして提案出来たらいいなと思いますね。
・過去のキャリアに学ぶ、現在のワークスタイルとは
OL時代と比べて子育てと家業、自身の仕事と忙しく大変ですが、今の方が断然楽しいですね!それは自分がやりたい事、楽しい事をキチンと明確にしているからだと思います。自分で考え、自分で選択、そして行動まで出来ていることが大切だと思いました。本当の意味で、自分自身の経験が実になっているという実感があります。例えば、上司から言われたことをただしているわけではなく。こうしたらどうだろ、こっちがいいかな?と自分の頭で考えるという大切さを感じました。
デザインも、ざっくりとしたイメージを形にするのがすごく楽しいです。デザインの会社の先輩はやっぱりすごいです、ちょっとしたアドバイスで仕上がりが全然違って本当に勉強になります。まだ始めて1カ月なんですけれども、“旦那さんの靴屋のチラシを作ってみよう”と思ってやってみたら、結構いいものができて。短い間でも、これだけのものが作れているんだ!と自分の成長を実感できて、今のワークスタイルがとても楽しいです。
・フリーランス✕地方
現在のワークスタイルを都会で確立することは正直難しいと思います。都会だと沢山人もいて、お客様も沢山いて、需要が多くあるとは思いますが、その分競争も激しく、忙しく、雑多な中で仕事や生活をしなければなりません。その中で、主人の商売や家族を今のように支える事が出来るのか?と言えば無理でしょうね。囲い込みが難しく仕事に埋もれてしまいそう。それに、田舎のお仕事ならではの、パイが狭い分繋がりが深いので、仕事をいただけたりすることもありますよね。
もちろん都会も好きなんですよ(笑)でも時々でいいんです。服を買いに行ったり、美味しいものを食べ歩いたり。それは、時々だから有難味があるというか。今は、田舎での日常をゆっくり、自分のペースで生活できる。これが本当に幸せです。人のペースに巻き込まれて、しんどくなってしまうタイプなので、自分と向き合える時間もできますし、まず時間の流れが全然違いますね。都会では、何もしてないのにすごく忙しく感じていました。もちろんこちらの新しい生活に慣れるまで大変なこともありました。でも、それ以上に得るものがたくさんありました。 何か生活が変わる時のタイミングで自分を見つめなおして田舎暮らしを考えてもいいかもしれませんね。