社会福祉法人 和寿園 赤井英和

社会福祉法人 和寿園 赤井英和

介護の仕事を始めようか迷っている方、あるいは介護の仕事を続けようか悩んでいる方にぜひ読んでほしい記事です。介護の仕事における小さな喜びとは何かが、見つかるかもしれません。

今回、ご紹介するのは社会福祉法人和寿園さんです。特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、デイサービス、サービス付き高齢者向け住宅などを運営されています。

 

 

今回は、介護副主任を務められる赤井さんにお話を伺いました。明るく、身振り手振りでお話しされる優しい方です。前職の時に、介護の仕事に対して大きな葛藤があり、かなり悩まれたそうです。

介護のお仕事の忙しさに流されていく日々。

 

”さっそくですが、赤井さんに介護の仕事についてお話を聞かせていただきます。ずっと介護の仕事をされているんですか?”

 

「はい、学校卒業後に20歳から介護の仕事につきました。最初は、和寿園とは違う施設で、11年ほどお世話になりました。」

 

”では、和寿園さんには中途入社されたんですね。前の職場を離れられた理由は何でしょうか?”

 

「うーん、介護の仕事は自分の資質、知識が伴わないと難しいものですが、そのどちらも不足していたのかなと思います。なかなか仕事がうまくいかず、周りの方に迷惑をかけているなと感じたからですね。」

「自分の介護のやり方も、一般職員の方への指導も、見本になる事もできていないと感じていました。かと言って、自分を成長させる意欲もあったのか怪しいです。忙しさにかまけて、毎日の業務をずるずると流して行くしかなかったのが、苦しかったです。」

 

 

仕事を長く続けていくと、日々の業務に身をまかせて、ずるずると流されていくようになることはわかる気がします。そうなると、自分の仕事が誰にどんなふうに役立っているか分からなく、仕事での手応えや喜びも感じなくなっていきます。

 

”前の職場を離れられてどうされましたか?すぐに求職活動されましたか?”

 

「いえ、半年ほど充電期間に入りました。走り続けてきたのか、だらだらやってきたのか分からないですが、一旦区切りをつけて、何もせずに過ごす時間を作りました。」

「そのときは、山にこもってぼーっと自分を見つめ直したり、家族と一緒に過ごしたりして休息をとりました。さすがに、徐々に奥さんから仕事しなさいとお尻を叩かれるようになり、求職活動しました(笑)」

 

”なるほど(笑) それで同じ介護の仕事を探されようと思われましたか?”

 

「いえ、最初は、介護の仕事で悩んでいたので、違う仕事にしようと思っていました。でも、自分の年齢、経験、資格を考えても、結局私ができることは介護しかないと思って。」

「もともと、定年まで働きたいと思っていたので、違う仕事を選んで自分に合わなかったらどうしようもないです。だから、介護の仕事をやろうと思いましたね。」

 

”介護の仕事を探されるなかで、いろんな求人を見られましたか?”

 

「いえ、ここ1社だけです。ハローワークきっかけでここを知りました。家から近い施設を探していました。」

「次の職場はどんな職場であれ、やりきろうと思っていました。ですので、特に職場見学もせず、内定をもらった時には入職しようと決めていましたね。」

介護のお仕事の小さな喜びを見つける。

 

”なるほど、思い切りのいい決断で和寿園さんに入職されたんですね。入職されてみて、前の職場と比べてどうでしたか?”

 

「前職の時は、指導職の立場でしたので、思い切ったことは控えていました。しかし、和寿園に来た時は役職のない一般職員でしたから、何でもやってやろうと。そしたら、吹っ切れましたね。ですので今のほうが仕事をしていて楽しいですね。」

 

”吹っ切れたですか。どんなふうに仕事ぶりは変わりました?”

 

「利用者さんは年齢を重ねるにつれて、手足が不自由になり、できることが少なくなっていきます。しかし、笑うということは死ぬまでできます。だから、今は毎日、1つでも2つでも多く、利用者さんを笑わせようと思って仕事をしています。」

「耳が悪くなる方も多いので、声を出してもなかなか通じなかったりするんですね。だから、そのときは表情を思い切りつくったり、身振り手振りで話したり。お笑い芸人ではないですが、介護職員としてのキャラをつくると、良い反応が返ってきますね。」

相手にどのように働きかけるか、相手に何を届けるかは自分で決めることができる。ただ目の前の仕事を淡々とこなすよりも、そんな働き方をするほうがきっと仕事の時間が有意義になるのではないでしょうか。赤井さんのお話を聞いていると、そのように感じます。

 

”仕事をしている感覚よりも、利用者さんと一緒に暮らしているという感覚がありますか?”

 

「それはありますね。仕事の中のあらゆる場面で、遊びじゃないけど、楽しんでいる自分がいると思います。もちろん定時になったらすぐに帰りたいですが(笑) 仕事という感覚が消えている瞬間はあります。」

仕事をしているというよりも、利用者さんと一緒に生活している感覚に近そうです。生活の延長線上に、仕事があるような感じではないかと想像しました。

「もちろん、仕事はしんどいこともあります。現在では、介護副主任の職位をいただいていますので、一般職員の方の指導なども行います。ですので厳しい言葉をかけたりするのはしんどいですね。言わなくちゃいけないけど、当の自分はやれているのかと考えてしまいます。」

「かといって、みんなの見本になるよう完璧にやろうとすると、ガチガチになってしまって自分が楽しくなくなってしまう。その葛藤はあります。そのあたりはこれからの課題ですかね。今はもがいている時です。」

介護のお仕事で求めるもの。介護スキルではない何か。

”今、求人募集されていますが、一緒に働くならどういう人に来ていただきたいですか?”

 

「仕事の基本となる利用者さんの食事、排せつ、入浴介助は、ある程度回数を重ねればできると思います。なので、笑顔で面白い人かな(笑)」

 

”笑顔ですか(笑) どんな笑顔をつくれる人がいいですか?”

 

「一番は自然な笑顔を作れる事ですが、ある意味で作っても良いと思います。それが利用者さんにとってプラスになれば。家族や友人に対する顔と、利用者さんに対する顔と使い分けはあっていいです。」

「逆に、素の自分で利用者さんに接すると、ストレスを感じた時に家まで持って帰ってしまうと思うんですよ。この仕事は必ずストレスがかかりますけれど、そのストレスの解消の仕方として仕事用の顔があってもいいと思います。」

あと面白い人ですか。面白いってなかなか難しいですよね。

「じゃあ、個性的な人。個性があれば、私たちはその個性をいじることができるんですよ。そこから何かしら笑いが生まれます。つまりその人にどんな特徴を知る事が大切なんですよ。」

 

 

”和寿園さんにはどういう個性的な人がいますか?”

 

「うちで言うと、例えば、アニメオタクや筋トレマニアがいます。」

取材班は、全員大笑いしました。

「そう話すと笑ってくださいますよね。そうなると良いんですよ。職種によっては個性を消したほうがいいものもあると思います。でも、介護の仕事は個性があったほうが楽しいですし、利用者さんも喜ぶと思います。」

同じ仕事を長く続けると、仕事の単調さを感じたり、思い通りにいかなくなることは少なからず誰でもあると思います。そんなときは新しい職場に移ったり、少し休憩してみたりして、仕事での喜びを再発見するのもありかなと感じました。

 

 

社会福祉法人和寿園さんでは、今回ご紹介した介護職の他に、看護職と送迎運転手も募集されています。病棟の看護職とは違って、ゆったりとした時間のなかで利用者さんに向き合える看護の仕事のようです。

ぜひ問い合わせてみてください。

住所〒669-2727 篠山市高屋24
連絡先TEL:079-593-0069(代) 
FAX:079-593-1397
社員数130名
URLhttp://wajuen.jp
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