・地方創生「篠山市の未来」
私は、去年の4月までは篠山市役所の企画課で仕事をしていました。ちょうど国が地方創生を各自治体とおこなっていく時期で、地方の人口が減っていく中、”継続可能なまちづくり”を念頭に置いた政策や地域の魅力を伝えるための業務の担当していました。その中で篠山市は、「丹波篠山デカンショ節〜民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶」で日本遺産第1号の認定をいただて、
そしてその当時に特にやりがいを感じた事は、篠山市や神戸大学の先生方や地域活動をしている方たちと連携して、
現在は、秘書課に勤務しています。主な業務は、市長と副市長のスケジュール管理、日程調整、外部からの訪問客や会議の調整などをやっております。市長、副市長とご一緒させていただく時間が増える中で、今後の篠山の未来像を一緒に考えたり意見交換させてもらうこともあります。篠山の将来を考え、こういう篠山になればいいな、というビジョンを自分も思い描いたり、思い描いている人たちと接点を持たせていただくことで、私自身もそのような篠山の未来について考えるようになり、また篠山について広い視野で俯瞰的に見えるようになってきました。
・キーワードは「心」
私は篠山で生まれ育って、篠山で働き初めるまで篠山の本当の良さが分かってなかった部分がありました。それは今の若い子達を見ていても分かるのですが、都会に憧れたり、そこに無いものを求めたりと自身の生まれ育った場所を客観的に見つめるような機会がなかったのかもしれません。自分も都会に住んでいて戻ってきた事でようやく「篠山の良さ」がわかるようになってきました。
市外から来られた方に篠山のどこが良かったですか?と聞くと「篠山の人が優しかった」という一言が返ってきて、それも最近では何度も聞くようになりました。
それで私は、篠山の未来を見た時に一つのキーワードなのではないかと思いました。
近年では歴史文化や、美しい街並みが注目されている篠山ですが、ではその文化や産業はどのようにして残ってきたのかと考える中で、例えば丹波焼で言えば心を込めて作られた器、農業で言えば心をこめて作ったお米、と言うように心を込めた物が古くから伝わってきて、そこに心があったからこそ、篠山の良さが伝わってきてるのかもしれないと思った時に、「心」というキーワードが全ての文化を繋いで来たと実感しました。
・市役所で働きたい!働くための採用資格とは
以前は職員課にも所属していまして、職員採用や、人材育成をしていたんです。少し前までは地元の子が市役所に入って来るというような傾向でしたが、私が職員課に入った時から、どんどん市外からの採用が増えました。篠山に移住者も多く入ってくるという時代の変化の中で、公務員の業務は「目的を持たずに淡々と業務をこなす」ではダメです、公務員で一番大切なのはやはり「人と人の繋がりを大切にする人材」そういった「人の心」を持つ人が、篠山の地域に根差したり、地域の人と関わったり、市民が何を求めておられるのかを考えて応えるということを、本気でできる人が今後の篠山市役所は必要だと考えています。ですが市役所で働きたいという希望者のほとんどが「安定した仕事」だからと答えます。そうではありません。公平性が求められる大変な仕事です。だからこそ「篠山の人が好きだ!このまちが好きだ!」という気持ちが仕事をする上で大切だと考えています。
市役所の職員は、一住民でもあるので地域の仕事を頼まれて行っていることもあります。ですので篠山市はそれを割り当てて、ある程度地域に入っていくようにしているんですけれども、若いうちはそれが重荷だったり、負担だったりするかもしれません。ただ、地域に入ってみると地域の方が本当に可愛がってくださるんですよね。市の職員ということで大事にしてくれて意見も聞いてくれますし、いい関係が築いていけるので若いうちからそうような経験をして地域の人と町の事を考える、それが今後の経験として必ず生きてくると思います。
・地域の人の想いに学ぶ
私は、大阪で四年間の大学在籍中は教員志望で中学の国語の先生か、書道の先生になりたかったんですけれども、在学中に受けた教員試験には落ちてしまい、役場の試験に受かったので、、、私も安易な考えで入ったんです(笑)そんな考えで最初は公務員という仕事を初めまして、最初に配属されたのが公民館だったのですが、子供たちと野外活動を通じてふれあい、もう少し幅広い世代の方々に向けた生涯学習、歴史講座などの地域活動もさせていただくようになりました。
公民館のお仕事で一番記憶に残っているのが、「通学合宿」という取組です。少子化の進む時代の中で、公民館を拠点に子供たちの兄弟づくりをしようということで、小、中、高校生に公民館に寝泊まりしてもらって、ご飯は自分たちで作って平日に開催するので通常通りに学校に通学します。ただ、帰ってきて公民館にお風呂がないので「もらい風呂」といって、地域の家にお風呂を借りに行くんです。ご自宅にあがらせてもらい、こたつでくつろがしてもらい、お風呂に入る。そして帰って大広間で寝る。地域の方も協力してくださり子供達の笑顔も見え、大きな家族のようなものが出来た時に人と人とを繋げるって楽しいなと思いながら、篠山って地域のみんなが家族みたいな繋がりが強く温かいなと思いました。
私は幸い一生懸命に地域で活動されている人や、積極的に地域に出ている人たちに育ててもらったんですよね。その当時は文化協会とか、婦人会とかそういう活動を支える事務局もしたんですけど、そういう人たちは地域で核になっておられて町を活性させよう、と自分たちの持っている力を損得関係なく活かしておられ、そうした中でも「人と人との温かい繋がりを大切にする」という事を学ばせて頂きました。
・おいでませ!篠山市!
篠山市役所には人材育成基本方針はあります、それと合わせ、学びたい人が学べる風土や、自由な発想を活かしたり、アイデアを出し合える環境が篠山にはあります。
私が職員課にいた時に特にそのような環境を作りたいと思って仕組み作りをしたことがありました。業務改善運動を人材育成の目的としてボトムアップで意見を出し合い、“自分たちの職場なんだから、自分たちで良くしよう!”という働きかけをしました。みんなで褒め合う。褒め合って良いところを認め合うことって必要だと思いますし、それで成長できると思うんですよね。否定するより、認め合うということを職場の運動として取り上げていき今後も庁内に根付かせていきたいなと思います。
私たちの職場だけではなく、篠山の人たちは優しい温かい人が多いので、温かい人と仕事をしたいと考えている人にとって篠山はきっと素晴らしい場所だと思います。私自身も人との繋がりで生きがいをもったり、そういった仕事をもったりすることが理想だと思っています。是非、人との繋がりを大切にしたいと思っている方は篠山に、篠山市役所にお越しください。