農業はじめの一歩29

農業はじめの一歩29

株式会社ビーギフト 森田 洋文(もりた ひろふみ)さん

丹波篠山市川原

経営品目:水稲・黒大豆・山の芋

経営面積:7ha

 

〜「伝統の特産物栽培も大切にしながら新しいことにも取り組む!」〜

——畜産農家に育ち、有限会社グリーンファームささやま(以下、グリーンファーム)で従業員として25年勤務され、農業経営を始められた森田さん。様々なお話を聞かせていただく中で、計画性に富んだ森田さんの新しい農業スタイルを感じました。——

 

 

「畜産農家に生まれ育った環境」

幼い頃から父や母に付いて行き、牛の世話をしていました。畜産に対して嫌気がさすこともなく、将来は自分も家業を継ぐのだろうと思っていました。兵庫農業大学への進学も自然な流れでした。大学の先生からの勧めもあって、卒業後は農業の技術や知識を学ぶために有限会社グリーンファームささやまに就職しました。従業員としてグリーンファームで農業のノウハウを学びながら、自分でも農地を借りて農業を始めました。

 

「25年のサラリーマン生活」からの独立に向けた準備

グリーンファームで従業員として働く傍らで自分でも農業を行い、実家の畜産業も手伝いながらではありましたが、家族との時間も持つことができていました。

現代の農業、特に水稲は機械がないと成り立ちません。農業収益で機械を購入し、独立に向けた環境を整備してきた結果、現在は約17haの農地を一人で耕作しています。

独立後は家族との時間は以前より減ってしまいましたが、妻の理解もあって仕事に集中でき、自身の農業経営と実家の畜産業とのバランスもとることができています。

 

 

「現代の農業を考えていく」

独立をして間もなく友人とドローンを使って農薬散布や防除作業を請け負う「株式会社ビーギフト」を立ち上げました。高齢農家にとって農薬散布や防除作業などの管理作業は重労働のため、その負担を軽減したいという思いから始めた事業です。

事業開始当初はうまくいくかどうか不安もありましたが、ご近所の方々や農協からの作業委託の紹介を受け、事業も軌道に乗ってきました。スマート機械を活用し、困難な作業を代行することで、小規模農家の方たちの役に立てますし、地域で長く農業を継続できるのではないかと思っています。今後は更に事業を広めていけるよう頑張っていきます。

 

「苦痛に感じたことがない農業」

サラリーマンの頃から農業に携わってきましたが、一度もつらいと思ったことはありません。独立後は1日のスケジュールを立て自分のペースで作業ができますし、週に2日アルバイトが来てくれるおかげで効率的に仕事ができています。

今年も水稲、黒枝豆、山の芋と順調に収穫でき、水稲価格の上昇で収益も増えたおかげで、ドローンの購入などの投資も視野に入れながら来年の計画を検討しています。実家の畜産業では50頭を飼育しており、専業農家として農業経営が軌道にのってきました。

 

 

「若手育成に尽力していきたい」

現在、アルバイトに来ている方は28歳です。就農を考える若者が最近増えていますが、私が農業に関わるときには全く想像していなかった傾向です。今後は若い力を借りて、耕作面積を倍近くまで拡大できれば収益も上がるので、中堅農家として若手の人材育成も行うことができます。

農業に興味を持つ若者と一緒に作物を育てることが私の楽しみのひとつです。実家が畜産農家なので農業が当たり前の環境で育ってきたため、新しく農業をはじめる方の意見は新鮮に感じますし、逆に刺激を受けることもあります。

 

 

——趣味が、ゴルフと綱引きの森田さん。「綱引きで一緒に全国へ行きませんか!」とパワーに満ち溢れていました。ガッチリした体型の森田さん、その天真爛漫な性格と伝統と変革を組み合わせた農業方針が、仲間を引き付けているのだと感じました。——

 

2025年12月4日

 

 

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