地元で働く選択肢 vol.4-2「高校生&教職員対象企業見学会」

今回は前回紹介した「高校生&教職員対象企業見学会」で、実際に参加された教職員の方のインタビューをご紹介します。

 

 

・篠山産業高等学校 進路指導部 山内 康平さん

 

 

・はじめて企業へ見学にいった感想は?

とても新鮮でした。特に印象に残っているのは、社会福祉法人福住山ゆりの里さんです。ここでは利用者さんが「施設」で過ごすというよりも「利用者さんの家」で過ごしているように感じて驚きました。

実際に働く人からは、仕事で利用者さんと一緒に料理や農業をすることがあり、利用者さんから教えていただくこともあるそうで、楽しく働いていると伺いました。このような取り組みの効果もあってか、利用者さんはどんどん元気になっているそうです。この見学会で、「介護=大変」というイメージがありましたが、楽しく働けるということや利用者さんの過ごされている様子から介護の印象ががらっと変わりました。

 

・2年学年主任 澤 大輔さん

 

 

・実際に市内企業へ見学して感じたことは?

丹波篠山出身ですが、企業名は知っていても、どんなものを作っているか知らない企業がまだまだあるなと思いました。

実際に見学することで、現場の迫力や職場の雰囲気を視覚・聴覚・嗅覚などの五感で感じることができました。生徒たちには、今回のイベントをきっかけに市内の企業さんにも興味深い仕事がたくさんあることを知り、高校3年生の進路選択の参考にして欲しいと思います。

また、教師が実際に企業へ見学にいくことは他の高校でもなかなかありません。今回のイベントは引率として参加しやすかったため、写真や資料等を共有し他の教職員にも市内企業の魅力を伝えていきたいと思います。

 

・篠山東雲高等学校 1年担任 平山 悠理さん

 

 

・はじめて企業へ見学にいった感想は?

製造業への就職は、「製造する仕事」だけのイメージがありましたが、希望すれば製造以外の事務、品質管理など、違う部署にも挑戦できることが伸和工業さんの見学でわかり、イメージががらっと変わりました。伸和工業さんは、住宅や会社にある照明器具をつくる会社で、照明器具を完成させるための部品を外部から発注されているそうですが、コスト面等を考えて少しずつ自社で部品も作るように変わってきているそうです。その部品をつくる機械自体を社員の方が作られたと伺って、「そんなことにも挑戦できるのか」と驚きました。また、育休を取得されている社員の方もいて、福利厚生もしっかりしている良い印象を受けました。

 

・「地元就職する選択肢」について

今まで「就職するなら大手」というイメージでした。大手企業に働くことで、「安定」や「安心感がある」という印象を持っていましたが、今回、地元企業で実際に働く人から「子育てや、暮らすなら都会より丹波篠山市」、「都会には1時間ぐらいで行けて、いつでも遊びに行ける」など地元で暮らす良さも聞き、「地元で働く選択肢」もありだなと思いました。

今回、実際に指導していた卒業生が働いている姿を見て、とても成長している姿を見られて嬉しかったですし、このような機会を活かして生徒にも指導していきたいです。

こうやって地元には活躍する先輩や企業の方がしっかりいらっしゃるので、生徒自身が自分の目で見て、どんなところで働きたいか意識を持もってほしいと思います。

 

・篠山鳳鳴高校 進路指導部 渕上和義さん

 

※見学時の様子

 

 

・市内企業の見学は初めて?

以前に教職員対象企業見学会に参加して、今回2回目です。どの工場も働く環境を整理・整頓されているところばかりで、事故防止や安全への配慮を徹底されていることがよくわかりました。職場見学は、外観からは分からないこと、特に音や臭いや働く人々の表情は作業現場でしか知ることができないため、生徒たちにとって進路選択の貴重な体験であると思います。

 

・生徒たちに将来をどのように考えてほしい?
 篠山鳳鳴高等学校では大学等への進学者がほとんどで、将来は進学後に考えることになりますが、高校での総合的な探求の時間で、地元企業の研究などができれば選択肢が広がるかも知れません。

 

・地元就職という選択肢について
 生徒たちは、給与面や仕事のやりがいなどで就職先の企業を選定します。人材不足に悩む企業が多いと聞きますが、魅力ある仕事が増えれば、地元就職も増えると思います。また、企業への就職だけでなく、起業する人材を受け容れる地域のしくみも必要です。

 

 

・学校、担当職務は令和4年3/7時点でのものです。