地元で働く選択肢vol.3「丹波篠山市 しごと探求フェア」

 

 

 

令和3年12月20日に「丹波篠山市しごと探求フェア」が開催されました。

このイベントでは、高校生が、市内企業の仕事体験、製品紹介や自社のPR動画などを通じて「職業」について学ぶことを目的としています。

参加者は約100名(篠山産業高等学校2年生約70名、篠山東雲高校学校約30名)で、市内企業は製造業・医療福祉・その他サービス業など様々な業種19社が参加しました。各体験は製品の組み立てをはじめ、ペンキ塗りやパン作りラッピングなど1回20分程度で希望した3社の体験をしました。

参加した高校生からは「自分の将来や仕事について考えるきっかけになった」という声を多く聞きました。今回は実際に「丹波篠山しごと探求フェア」に参加された方のインタビューとなっています。

 

 

 

「参加企業19社」

 

 

 

〜〜インタビュー〜〜

 

 

 

磊 和花奈(こいし わかな)さん

篠山産業高等学校2年生

 

・今回はどの企業を体験されましたか?

「社会福祉法人 福住山ゆりの里」「光明興業株式会社」「JA丹波ささやま」
の3社でお話を聞かせてもらいながら様々な仕事体験をさせてもらいました。

 

・印象に残った企業はありましたか?

西紀サービスエリアの運営をされている「光明興業」さんです。実際に販売されている黒豆パンを作る体験をさせてもらい、どのようにしたらお客様に喜んでもらえるかを社員みんなで考えている雰囲気がとても伝わりました。

 

・将来はどんなところに就職したいと考えていますか?

自分が働くことにより、お客様や周りのみんなが笑顔で喜んでもらえる仕事に就きたいと考えています。

 

・今回のイベントは地元就職を考えるキッカケになりましたか?

まだ将来や就職のことを考え始めたばかりですが、親元の近くで働きたいと考えているので地元就職を考えています。企業名は知っているけど事業内容を知らない場合が多いので、興味のある企業の情報を求人情報だけでなく業務内容などを直接聞けて、分からないことは質問もできたので就職への不安も減り、良いイベントでした。今後もこのようなイベントがあると嬉しいです。

 

 

 

中西 駿太(なかにし はやた)さん

篠山東雲高等学校2年生

 

・今回はどの企業を体験されましたか?

「株式会社テクノワーク」「オーリス株式会社」「株式会社M&M

の3社でお話を聞かせてもらいながら様々な仕事体験をさせてもらいました。

 

・印象に残った企業はありましたか?

どの企業も自社の特徴を丁寧に説明してくれてどれも興味深かったですが、特に印象に残ったのはオーリスさんです。生活を豊かにするアイテムを製造されていて、誰かに喜んでもらえる仕事は素敵だと感じました。

 

・将来はどんなところに就職したいと考えていますか?

自分がやりがいを感じられるのはもちろんですが、福利厚生などがしっかりしていて安心して働けることや人間関係が良好で職場の明るい雰囲気が良いと思っています。

 

・イベントの感想

自分は地元就職を考えているので、将来や仕事についてとても参考になる話が聞けて良かったです。社名は知っているけれど何を製造しているのか知らないところが多かったので、現場の方に直接話を聞いたことで、具体的に働いた場合のイメージが持てました。

 

 

医療法人社団紀洋会 介護老人保健施設 咲楽荘

宮原 珠梨(みやはら じゅり)さん

酒井 啓祐(さかい けいすけ)さん

 

・介護福祉の仕事とは?

宮原さん:高齢者介護は、一言で表現すると「人に寄り添う仕事」です。

思いやりのある方に向いている職業とも言えます。ケアさせてもらっている方が全員同じ考えではないので、「こんな状況ならこの対応」と決めつけないことが良い場合が多いですね。じっくりご利用者の話を聞く「まず相手を知り・自分を知ってもらう」そこからケアの方法などを考えていきます。またご利用者だけでなく他の専門職などとコミュニケーションや連携を多く取る職種です。その他にも多くの業務があり大変な部分もありますが“やりがい”のある仕事だと思います。

 

・イベントの感想について

宮原さん:今回の「しごと探求フェア」では、女生徒さんの参加が多く皆さん実際に福祉や介護の仕事に興味を持って真剣に話を聞いてくれたのが印象的でした。咲楽荘の場合は高校卒業後に地元から就職される方も多く、いつも職場では明るくご利用者やスタッフからも信頼されています。また働きながら介護福祉士などの資格試験に挑戦するなど自分自身の仕事に真摯に向き合っています。今日参加してくれた方は明るく思いやりがある方達だったのでいずれは一緒に働けると良いなと期待しています。

 

・咲楽荘の魅力は?

酒井さん:様々なサポートが充実していて、安心して働ける職場だと思います。上司などと業務の相談もしっかりできて職場環境の改善などに繋がり、長い期間働ける要因になっていると思います。そういった職場の雰囲気が一番の魅力です。

 

 

 

篠山産業高等学校 進路指導部長 小野 貴之さん(おの たかゆき)

 

・企業と触れ合うことで生徒に学んでほしいことは?

生徒は、自分のまわりのことしか知りません。例えば、パソコン自体は知っているけれど、その部品の半導体をつくる装置をつくっている会社があること、そんな会社が丹波篠山市にあることも知らなかったりします。しかし、目に見えないところを多くの企業が支えています。就職する人のほとんどがそんな支えている企業に就職していると思います。

今回のイベントのように体験などから気になるポイントを見つけて、自分から動くことが大切。常にアンテナを高くもち、早い段階から知らない企業にどんどん目を向けてほしいです。

 

・就職を検討する生徒が就職先を決めるためにした方が良いことは?

「自分がやりたいこと」を見つけることは大事ですが、「自分が役に立てることは何か」を見つけることも大事だと思っています。人にはそれぞれ特性があるので、これから就職先を決定する3年生の夏頃までに情報収集、自己分析して「自分にできること」を見つけてほしいです。

また、就職先を検討する時には、ぜひ家族とも話してほしいです。生徒のことを一番知っているのは家族です。「自分のしたいことに進んでいいんやで」と背中を押すだけでも良いんです。話すことで、生徒自身がやりたいことの再認識ができるし、自己分析にもつながります。自己分析することって、高校生にはまだ思っている以上に難しいんです。家族の影響は大きいので、ぜひ話してほしいですね。

 

・参加企業の皆さまに一言

市内企業の皆さまには、いつも前向きにご協力いただき、内容についても、生徒目線で取り組んでいただき、大変有難いです。生徒はどんな会社やどんな仕事があるか知らないことが多いので、これらのイベントは生徒が将来を考える助けになっています。今後も引き続き丹波篠山市と協力して取り組んでいきたいです。

 



 

「地元で働く選択肢」があることを知っていますか?

丹波篠山市では、地元で就職して活躍している人がたくさんいます。今回のような就職イベントを通じて「地元で働く良さ」について知った上で、将来の選択をしてもらえると嬉しいと思っています。