令和3年度 キャリア教育出前講座が開催されました!

「地元で働く新しい価値観」

 

新型コロナウイルスの影響で「働き方」は大きく変わりました。

「首都圏集中」から「地方回帰」へ。今、地方で働くことの意義が見直されています。「地元に貢献したい」、「丹波篠山で頑張りたい」という想いを実現したり、実家からの通勤で家族の時間、自分の時間を大切にできたり、生まれたときから慣れ親しんでいる土地で働けるという安心感があります。就職を考えたとき、新天地で仕事をしてみようという方もいると思います。それでも「何をしたらいいか分からない」「自分に合った仕事はあるだろうか」という不安を持つ方もいることでしょう。その人に合った本当のやりがいを丹波篠山市で見つけるための様々なキッカケをご紹介します。

 

「キャリア教育出前講座」

 

9/29に篠山鳳鳴高等学校で行われた「キャリア教育出前講座」の様子を紹介します。この講座は、高校生が自分自身のキャリアを考えるきっかけづくりとなるよう、地元企業の若手の先輩たちが講話者となり開催されました。全体講話では、キャリア教育の推進や地域社会と教育現場の橋渡しをするために設立された一般社団法人BEETの細見代表理事が、「いろんな人の話を聞いて、生き方のヒントにしてほしい」と呼びかけスタート。参加した1年生約90人は、地元企業の先輩たちが語る「その企業に入社した経緯」「自分の人生を考えるきっかけになった出来事」「仕事をしている中で感じるやりがいやプライド」などの話に熱心に耳を傾けていました。

 

※講座の様子1

※講座の様子2

 

 

〜講座の感想〜

 

兵庫県立鳳鳴高等学校1年生 細山 桃花さん

 

・キャリア教育出前講座の感想は?

今回の授業を受けるまでは、市外の方が沢山仕事があると思っていましたが、地元にも様々な種類の仕事があり、自分の少し上の世代の先輩が活躍している事も知らなかったので直接話を聞けて身近に感じる事ができてよかったです。

 

・どの企業のお話を聞きましたか?

今回は、伸和工業株式会社さん、兵庫医科大学ささやま医療センターさん、大協工業株式会社さんの3社の話を聞かせてもらいました。中でも大協工業の酒井さんの話が面白かったですね。

 

・現在地元で就職する選択肢はありますか?

今はまだ仕事や将来の目標は、はっきりと決まっていません。まず進学を目指して勉強して大学へ行きたいと思っていて、将来は人の役に立てる研究などをしたいと考えています。

 

・丹波篠山は好きですか?

自然の豊かさがホッとする丹波篠山は好きですが、一度は市外に出て様々な経験を積みたいです。でも友達と離れるのは寂しいとも思います。

 

伸和工業株式会社 林 克幸さん

 

・キャリア教育出前講座の講師をされた感想は?
私が学生の時は、講話に来てくれてもあまり覚えていないことが多かった。でもせっかくの機会だから少しでも生徒さんたちの記憶に残るものをと考えて、前夜まで何を話せば話を聞いてくれるのかと当日の資料などを作りながら少し緊張もしましたね。自分の子供より上で当社の新入社員よりも若く、普段の生活ではあまり接点のない世代でしたが話をしっかり聞こうという姿勢を感じたので、同じ目線で落ち着いて話せたのが良かったです。

 

・丹波篠山で働く良さは?
若い頃は特に地方で生活していれば、市外に行きたいと思われる方もいるので、一度は市外に出るのも違いを知る上で大切かもしれませんね。ですが職場には仕事しながら年を重ねると、改めて地元が良いなと言われる方も多いですね。都市部へアクセスしやすく暮らしと仕事のバランスが良いところが地元の魅力かもしれませんね。

 

・丹波篠山で暮らす良さは?
私は、子供の頃から両親の仕事の関係、進学のため大阪、和歌山、福岡などで暮らしてきました。丹波篠山には就職のために来て、今年で約15年になり今では愛着があります。子育て環境が良いなど分かりやすいメリットも幾つかありますが、人の繋がりなども心地よく、生活してみないと分からない良さがあります。

 

・若者へのメッセージ
今から様々な場面で選択をしなければいけない状況が待っていると思います。仕事では、どんなときでも落ち着いて客観的に考えることが必要だと思います。考えることをやめない事が大事でどうしたら良いか自身で考える力をつけることも大事だと思います。

 

兵庫県立篠山鳳鳴高等学校 細見 伸広 校長

 

・キャリア出前講座を終えて
高校生は1年生の時から文系理系など、様々な選択をするので、仕事や進学を身近に感じる事ができる良い機会になったと思います。ゲスト講師のみなさんが高校生と同じ目線で決して一方的ではなく、寄り添って話されていたのが印象的で、生徒たちも聞きやすく胸にスッと入ったのではないかと思います。また今回のゲスト講師は地元出身の方も多く、このような範囲の人材は教育現場だけでは集めるのは難しいと考えているので今後も行政と教育の連携が必要だとも思いました。

 

・キャリア教育について
進学や就職を前に、仕事や働くことを身近に感じる事ができるのはキャリア教育の良い所だと思っています。生徒たちが自身の進路を考えるときに、世の中にはどんな仕事があるのか、どんな働き方や選択肢があるのか知ることは、いずれ地元に戻るキッカケになるのではないかとも思います。また近年ではインターネットの普及から丹波篠山に居ながら世界と仕事することも可能になったのではないかと思います。郷土愛の醸成をしつつ様々な分野で活躍する生徒を今後育てて行きたいと思います。