社会福祉法人 福住山ゆりの里 稲葉 夏輝

福住山ゆりの里が大切にしているテーマは、利用者さんに元気になってもらうことです。利用者さんが諦めかけていることを諦めないでほしいと思いながら、介護の仕事をしています。」社会福祉法人福住山ゆりの里さんで介護士として働かれている稲葉さんの言葉です。

今回ご紹介するのは、社会福祉法人福住山ゆりの里さん(篠山市福住)です。利用者さんとのあり方に悩んでる、あるいは他の施設と違った介護をしてみたい方におすすめしたい法人です。

副施設長の首藤 夏輝さんと介護士の稲葉 夏輝さんにお話を伺いました。

 

個浴から始まる、利用者さんとの人間らしい関わり。

 

一般的な特別養護老人ホームとは違った取り組みをされているようですが、具体的には何ですか?

首藤さん:「一昨年よりケアプロデュースRX組の青山様に携わっていただき、機械浴ではなくヒバの木を活用したお風呂での個浴を導入しています。利用者さんに生活の一環としてお風呂を楽しんでほしいと思い、導入しました。」

 

※副施設長の首藤さん。

 

ヒバの木のお風呂ですか。導入の理由は何でしょうか?

 

首藤さん:「機械浴と違って、寝たままの状態ではなく、座ってお風呂に入ります。そうすると、筋肉がほぐれて、利用者さんが自分で体を動かせるようになっていくんですよ。

 

 

お風呂を変えると、利用者さんの体の動きに良い影響があるんですね?

 

稲葉さん:「そうなんですよ。あとは、利用者さんと会話する時間も増えました。今までは業務に追われて、なかなか利用者さんと話す機会がとれなかったのですが、個浴だと隣について話すことができます。」

 

※介護士の稲葉さん。

首藤さん:「1人ずつ時間をかけてお風呂に入るようになり、利用者さんと接する時間も増えましたね。あと、今までは利用者さんの外出が少なかったのですが、行きたい場所に行く頻度も増えました。」

稲葉さん:「昨年は、利用者さんの外出回数は年間40回しかなかったのが、今年は1月だけですでに40回を超えました。」激増していますね!

 

外出すると、利用者さんも喜ばれますか?

 

稲葉さん:「そうですね。利用者さんの顔も施設にいるときと外出したときとで違いますね。地域のお祭りに参加したときは、たくさんの人に声をかけていただき、どんな人に囲まれて生活してきたのかという私たちの発見にもつながりました。」

 

利用者さんの新しい一面の発見で、接し方が変わりましたか?

 

稲葉さん:「変わりました。もっと喜んでもらうためにどうすればいいかと従業員自身が考えるようになりましたよ。風船バレー、カラオケ、外出したときのスライドショーとか。人間らしい関わりに変わってきたなと思います。」

 

利用者さんをいかに元気にするかを考える。

 

従業員発信の企画は今まではなかったですか?首藤さん:「あることにはありました。でも、企画を実行するまでのプロセスがたくさんあり、忙しい合間にやることは難しかったです。ですので、プロセスを簡略化しました。」

 

どのようにプロセスが変わったんですか?

 

稲葉さん:「とりあえず行きまくったんです(笑)。」

首藤さん:「私が、行け!行け!と言っていました(笑)。」

 

なるほど。上司の方が前向きだと、従業員の方も企画して提案しやすいですよね。

 

稲葉さん:「はい。行け!と言われるがわかっているので、気軽に提案できますね。利用者さんの誕生日会を施設ではなく、自宅で開催したり。利用者さんの得意料理を一緒につくったりしました。」

 

 

利用者さんも、ご家族さんも、喜ばれる介護

 

首藤さん:「ご家族さんからの要望も増えましたね。今までは、施設だから外出させてほしいとか気軽に言えないと思っておられました。でも、利用者さんが外出している写真を見られると、ここに連れて行ってくださいと(笑)。利用者さん自身からも、私はここに行きたいと要望が出てくるようになりました。」利用者さん自身が、ここに行きたい、これをやりたいと要望を出されるのはいいことですね。

首藤さん:「月に1回、かまどでご飯を炊いています。ただ、従業員は誰もかまどを使って、ご飯を炊けないんです。そうしてると、利用者さんが“あんたら、何も知らんな”と(笑)。利用者さんに教えてもらいました。こちらが何でもやってあげるではなく、一緒に何かをするように変わってきました。」

 

稲葉さん:「利用者さんもやれることが増えてくると、表情が明るくなってきます。」新しい取り組みをする。そのためには、それに沿った介護の技術も必要になってくるそうです。

稲葉さん:「外出頻度を増やしたり、個浴を導入するとなると、今までとは違った介護のやり方が必要になってきます。楽ワザ介護という技術を取り入れて、できるだけ少人数で、小さい負担で介助できるようにしています。」

 

 

首藤さん:「ケアプランも、他の施設と比較すると違っていると思います。通常通りにケアプランをたてると、安全性を確保するために約束事をどんどん付け加えがちになります。そうなると、融通が利かないケアプランができてしまいます。」

そうなんですね。安全性を確保するがゆえに増えすぎた約束事に縛られると?

首藤さん:「もちろん安全性も大切ですが、こちらが安全を過剰に意識しすぎてケアプランの約束事をたくさん付けると、利用者さんがいかに元気に生活するかがおろそかになってしまいます。」

稲葉さん:「福住山ゆりの里が大切にしているテーマは、利用者さんに元気になってもらうことです。利用者さんが諦めかけていることを諦めないでほしいと思いながら、介護の仕事をしています。」

 

※空き家を利用したデイサービスもされています。

 

さらなるハード面の改革。旧福住小学校の校舎への移転次の展望をお伺いしたいです。

 

首藤さん:「1、2年以内には、旧福住小学校の校舎に移転して、よりハード面を良くしたいと考えています。いい介護をしたいと考えたときに、ソフト面も大切です。しかし、ハード面も大切です。」

稲葉さん:「一般的な施設ではなく、利用者さんが好きなことを取り組め、馴染みのある空間として、そこで友達関係が自然にできあがる。そんな空間にしていきたいです。」

 

最後に、新しく入職される方へのメッセージはありますか?

 

首藤さん:「新しく来ていただける方には、ここで技術を学び、ステップアップしていく道もあります。ですが、ここで学び、実績をつくって、違う施設にステップアップするのも歓迎です。」

施設を運営していくうえで、効率を重視することももちろん大切です。しかし、一番大切なことは、利用者さんがいかに元気に過ごしてもらえるかではないでしょうか。社会福祉法人福住山ゆりの里さんでは、利用者さんをどのように幸せにするかを追求されているように感じました。ぜひ問い合わせてみてください。

 

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